チタンワイヤーは加熱する時間によって干渉色の出方が違います

チタンワイヤー加熱一回目青と玉虫色 チタンワイヤーー

[干渉色の出方についての実験]

ワイヤーアートのイメージに良く合うチタンワイヤーですが、それもそのはずライターなどで炙ってみると独特な干渉色と呼ばれる綺麗な色が現れます。

その色は毎回異なっており、どうも温度や加熱している時間などが関係しているようです。

そこで今回は、温度や加熱時間によって色の出方にどのような違いが見られるのかを検証してみました。

狙った色を出せるようになれば、ワイヤーアートをより芸術的な作品にすることが出来るのでコツをつかめるといいなと思い試してみました。

 

  

[ライターによるチタンワイヤーの加熱実験のやり方]

チタンワイヤーをライターで炙ることで干渉色を出し、その色を確認します。今回は以下の2つの条件に沿って3回行いました。

 

  • 火の先からの距離(温度)
  • 加熱時間(ライターでどのくらいチタンワイヤーを炙るか)

 

試しながらでやったので、毎回微妙に条件が変わっていきます。特に今回は燃焼の長さにポイントを当ててみました。

  

  

[チタンワイヤーの加熱実験1回目]

1回目は、火からの距離は「火の先が触れるか触れないか」の位置で炙ってみました。

まずは加熱の時間でどのような差が出るのかを検証してみます。燃焼の条件は以下のようにしてみました。

  • ワイヤーが赤くなったら離す
  • ワイヤーが赤くなってから3秒後に離す

  

  

[1回目の燃焼後のワイヤーの様子]

 

チタンワイヤー加熱一回目

全体の印象としては、ほんのり赤っぽく緑っぽい感じでねじりの部分の下には青色が確認できます。

今回用いているモチーフ(模様)は、まずワイヤーを二つに折る要領で曲げていきそのまま交差して雫の形を作ります。交差したところから何回かねじって端っこは小さめと大きめに丸めた形にしています。

 

 

[ワイヤーが赤くなったら離す]

チタンワイヤー加熱一回目赤黄色

発色がかなり綺麗です。そして驚きなのは前回には無かった玉虫色が見られました!1回目から予想外の展開です。また黄色や赤といった色は確認したことが無かったのでテンションが上がりますが、今回は「色の出し方をコントロールできるのでは?」ということを発見するためでもありますので、慎重に見ていきましょう。

  

前回も「火の先が触れるか触れないかぐらいの距離感」が綺麗に発色すると述べておりますが、この結果からもその可能性は高そうです。

  

  

[ワイヤーが赤くなってから3秒後に離す]

チタンワイヤー加熱一回目酸化

ライターで炙るとチタンワイヤーは赤く発光し始めます。そのときに酸化反応が起こり、その反応の程度によって干渉色の色が決まるのだと思います。

加熱して赤くなってから3秒後に離すと上図のようになり、かなり濁った色なのがわかります。酸化が進みすぎて火から離すと黒くなっていました。(すすをティッシュで拭き取ると上図のようになる)

  

この結果から赤く発光してから3秒だと加熱時間が長すぎるみたいです。

  

  

[余った部分も練習がてら炙ってみる]

チタンワイヤー加熱一回目青と玉虫色

チタンワイヤーの醍醐味である干渉色をもっと知るために余すところなく加熱して色を確認してみました。

大部分が加熱して赤くなってからすぐ遠ざける感じで炙ってみましたが、ほとんどが緑と赤のような色合いで、稀に青色が出現する感覚でした。

前回は青や紫がほとんど出ていたのに今回の実験では、ほぼ出てこないと思っていた玉虫色っぽい色味が多く困惑しています。

 

これらの結果から前回の炙り方とは違う方法になっていると考えられます。温度が関係しているのでしょうか?それとも加熱の時間でしょうか?まだ判断しかねるので次に行きましょう!

  

  

[チタンワイヤー加熱実験2回目]

2回目は加熱の時間はさっきと同じ二通りのやり方で、加熱の温度を変えてみたいと思います。温度の変え方は、

火の先よりも深い位置(より高い温度)で炙る

この方法で試してみます。

  

  

[2回目の燃焼後のワイヤーの様子]

 

チタンワイヤー加熱二回目

全体の印象はこんな感じで銅色っぽい感じですね。ワイヤーの端を見ると部分的に青が見られます。

  

チタンワイヤー加熱二回目(拡大)

拡大すると色がわかりやすくなりましたね。うっすら虹色に見える部分もあって綺麗です。

ではまた右側から見ていきましょう。

  

  

[赤くなったらすぐに離す]

チタンワイヤー加熱二回目(水色)

輪っかの先から加熱していきましたが、今回は水色になっています。温度が高くなった影響なのでしょうか?全体的に色は薄い印象です。

経験上、ずっと炙っていると干渉色が失われて灰色っぽくなってしまいます。色が薄い原因として考えられる要素ではあります。

  

  

[赤くなってから3秒後に離す]

チタンワイヤー加熱二回目(レインボー)

こちらも輪っかの先から加熱してみましたが、温度が高すぎるせいか真っ黒になってしまいました。またすすを拭き取ってみると色は銅色になっていました。酸化がかなり進んだみたいです。

ただ、なぜか根元に向かうにしたがってなぜかレインボーカラーが見られました。黒くならないように少し早めに火から遠ざけたからでしょうか、綺麗に虹色になっています。(やはり温度が高すぎるからすすけるのかな?加熱時間ももっと短いほうがいいのか・・・?)

 

 

[余りの部分も同様に]

チタンワイヤー加熱二回目(錆びかけの玉虫)

うーん、玉虫色っぽい色なのですが、どうもくすんでいる感じです。すこし銅色がかっていて発色があまりよくないです。

 

2回目の結果から温度が高すぎて黒くなりかすんだ色合いになってしまうため、やはりチタンワイヤーと火との距離感はスレスレかほんの少し浮かせたぐらいで炙るのが最適だと改めて思います。

また加熱時間に関しても今まで経験上、青や紫を多くみていたのにもかかわらず、どうも緑や赤みを帯びた色が出てくることから燃焼している時間が長い気がします。

  

  

[チタンワイヤー加熱実験3回目]

今までの結果から温度(ワイヤーと火との距離)に関しては、「スレスレぐらい」を目安にしてみます。

3回目では、加熱時間に変化を付けて色に違いが出るかを検証します。加熱時間の条件は以下の3つです。

  • 赤くなる直前(火をかすめる感じ)
  • 赤くなる瞬間(赤くなり始め)
  • 赤くなるのを確認してから離す

 

   

[3回目の燃焼後のワイヤーの様子]

 

チタンワイヤー加熱三回目

おおっ!?綺麗な発色だし、色も青と紫が確認できます。コツなるものを発見できたかもしれません。

  

ちなみに3個目のチタンワイヤーは数字の3の形を意識して制作してみました。そして燃焼する順番も上から「赤くなる直前」、「赤くなる瞬間」、「赤くなるのを確認してから離す」と3を描くように炙っています。

  

 

[赤くなる直前(火をかすめる感じ)に離す]

チタンワイヤー加熱三回目(青紫)

うむ、来ましたね青と紫!燃焼時間が短いと深い青色や紫が見られるみたいです。

自分からすると、チタンワイヤーを見ていると・・・なんだろう絶景を見ているようなそんな感覚。

 

  

[赤くなる瞬間(赤くなり始め)に離す]

チタンワイヤー加熱三回目(スカイブルー)

次は「赤くなった!」と感じた瞬間にストップ。そうするとどうだろう、入りはさっきのような紫やディープブルーを感じさせる色が出ている。しかし、その先は澄んだ空のようなスカイブルー(水色)が見られるではないですか!さらに先端にはうっすらと玉虫色が。

  

  

[赤くなるのを確認してから離す]

チタンワイヤー加熱三回目(緑赤)

既に見えてしまっていましたが、最後も根元の付近では緑色。進むにしたがって黄色から赤みを帯びていくのがわかります。そして末端は少し銅色っぽい輝きを放っています。

  

3回目の燃焼実験を経てわかったのは、

加熱している時間の長さに応じてチタンワイヤーの干渉色が決まるということです。

その時間もほんの数秒の差なので、目視での判断材料はチタンワイヤーの発光具合です。ただ、紫や青色は赤く発光する前に現れるので、3回目の加熱の条件の通りに実行すると狙った色に変化させることが出来そうです。

 

この結果を見るに「チタンワイヤーの干渉色は炙った時間によって決まる」と断定してもよいのではないでしょうか。

 

 

[まとめ]

3度にわたるチタンワイヤーの加熱実験によって干渉色の出方をある程度コントロールできることがわかりました。

 

簡単にまとめると

  • チタンワイヤーと火との距離はスレスレ(触れるか触れないか)→綺麗な発色
  • 加熱時間によってチタンワイヤーの干渉色の出方が変わる

 

加熱時間と色の関係をわかりやすく図にしてみるとこうなります。

チタンワイヤーの干渉色と加熱時間の関係図

 加熱時間と干渉色についてまとめると

  • 赤くなる直前(火をかすめる感じ)→紫や青色
  • 赤くなる瞬間(赤くなり始め)→水色(スカイブルー)
  • 赤くなるのを確認してから離す→緑、黄、赤(玉虫色)

という感じです。

ふと気になったのですが、干渉色って光の波長の色ですよね?今回の実験でチタンワイヤーの干渉色と温度の関係が少しわかりましたが、そうなると、可視光(人が感じ取ることのできる光の波長)と温度についても何らかの関係性があるような気がします。(温度によって光の波長が変化する?)

 

まぁいずれにしてもチタンワイヤーの色味を火で炙ることによって変えられること、加熱する長さにって干渉色の出し方をある程度コントロールできることがわかったので大成功です!

細かい色の出し方や発色の良し悪しについてはあいまいですが、色の調整のコツが判明して大満足です。

 

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