アンティークなカブトムシのオブジェのこだわりや詳細について

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[アンティークなカブトムシのオブジェのコンセプト]

売るという意識を込めた初めての作品「カブトムシ」を制作しました。試作を重ねるたびに思ったのが、作品を売るということは人が触れるということなので見る作品とは違って強度が必要だなと感じました。

持っただけでポロっと取れたりすぐに壊れることがあればガッカリしてしまいます。それだけは避けたいと思い、留めるところは数回巻いたりワイヤー同士が手を取り合うような留め方をするなど作り方にこだわりました。

また、この作品を作るにあたって意識したのはリアルを感じることでした。本物のカブトムシにできるだけ近づけるそれを目標に作っていました。イメージは「古代(アンティーク)」、「自然(植物)」、「曲線」の3つがメインで、特に「曲線」を意識してワイヤーのカーブした形はカブトムシの丸みを表現することにこだわりました。

 

 

[カブトムシの画像と詳細]

 

まずはじめに素材はアルミワイヤーのブラウン(赤っぽい茶色)を使用しています。アルミワイヤーはワイヤーの中でも柔らかい素材で錆び(さび)にくいという性質があります。比較的柔らかいため指である程度曲げることができるので、ワイヤークラフトで扱いやすい素材です。

ただ、柔らかいとは言っても金属なので、このカブトムシの足先のようにワイヤーの端を曲げたりツノの形を作るときにはペンチを使わないと曲げられません。ワイヤークラフトにおいてペンチは無くてはならない存在なのです。

ワイヤークラフトのカブトムシ

この作品は太さが2mmのアルミワイヤーのみ使用しているのでがっしりとした印象を受けると思います。より細かな作りにする場合は細いワイヤーを使って表現するものですが、あえて同じ太さのワイヤーで作るとどうなるのかという自分の疑問に答えました。

ワイヤーがねじられたり束ねられたりした密度のある部分と一本一本が留められた空間のある部分とが程よくマッチしたように感じられます。

 

 

横向きのワイヤークラフトのカブトムシ

横の全体の雰囲気はこんな感じで、実物のカブトムシより大きいです。

特に気を付けたのはカブトムシのパーツごとのバランスです。ツノ、胸角(ちょこんとした上角が付いている部分)、腹部、脚のそれぞれの大きさを意識して作ることで、実際のカブトムシに近いフォルムを表現しました。

 

 

アップで撮られたワイヤークラフトのカブトムシ

ワイヤークラフトの作品には「傷」があります。これはペンチによって針金を挟んで留めているためにできるのです。傷は作品の一部でもあります。もし作品を作りたいと感じているのなら、その痕跡をたどることで作品を作るためのヒントにもなります。(どのくらいの力で何回はさんで留めているのか)

このペンチの跡というのは人それぞれの個性(性格)が現れる部分でもあるので、作品を見るときの楽しみの一つでもあると思います。

 

 

ワイヤークラフトのカブトムシの内部

今回の作品制作で重要なポイントが中に見えるねじりワイヤーの柱です。最初は形を作ることが精一杯で中身について考えることがありませんでした。なぜ中身にねじったワイヤーが必要なのかというと作品に強度を持たせる必要があるからです。

このねじったワイヤーが無いと指の力で簡単につぶれてしまいます。それだけこの作品に使われているアルミワイヤーは柔らかい素材なのです。だからねじって束ねることで強度を上げて、柱の役割として使うことにしました。

これがあることにより飛躍的に作品の強度が上がりました。上からの押す力に屈することのない姿はまさに王者の風格です。

 

 

ワイヤークラフトのカブトムシの前足

元々、脚はねじっただけで完成!と思っていましたが、体とのバランスがあまりにも悪かったので、脚に厚みを出すためにワイヤー巻いてリアルを感じられるようなデザインにしました。

これがあるか無いかで見た目は全然違うものになってしまいます。このパーツがあることで脚と体とが絶妙なバランスになりました。

 

 

ワイヤークラフトのカブトムシの足先

ひっかいてケガをしないように足先は丸めました。またねじったワイヤーがそのままだと枝分かれした足先がほどける心配があったので、補強してほどけないようにしました。

補強のワイヤーの端はむき出しなので、触るときは注意する部分です。(なるべく触れない位置に留めるようにはしました)

 

 

ワイヤークラフトのカブトムシのツノ

カブトムシといえば力強くたくましいツノ。ワイヤー2本を折り返して曲げて4本を別のワイヤーで束ねる形で丈夫なツノを作りました。角から目、そして触角までが1つのパーツになっています。(ツノを作るのに使用したワイヤーは3本)

角の一部は留めないでひっかけるような形で固定しているので、ツノを触るとぐらつく感触がありますが、ポロっと取れることはありません。

 

 

後ろから見たワイヤークラフトのカブトムシ

外羽は一番悩んだ部分です。羽の重なりは絶対に表現したかったのですが、中心線を残したまま強度を持たせる方法がなかなか浮かびませんでした。結果的に羽の部分もツノと同じように巻いて束ねることで離れないようにしています。また外羽自体も何本ものワイヤーを互いに留め合うことで強度を持たせる作りにしています。

羽の模様は内羽をイメージしており、あえて外羽に持ってくることで一体化させました。また樹木のひび割れた木肌や葉の葉脈といった自然のイメージを感じながら制作しました。

 

上から見たワイヤークラフトのカブトムシ

アンティークらしさというのは作品の色味もありますし、ペンチの痕が古風な雰囲気を出しているということでもあります。あとは自分の中でのイメージでなんとなく古代を感じそうな模様だったためアンティークと呼んでいます。(どことなくワイヤークラフトは古風なイメージと合う)

 

 

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